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ノーマライゼーションの考え方
「障害者を排除するのではなく、障害を持っていても健常者と均等に当たり前に生活できるような社会こそがノーマル(普通)な社会である」という考え方を「ノーマライゼーション」といいます。
発端は第二次世界大戦が終わった後(1950年代)、デンマークの知的障害者の親の会が、巨大な知的障害者の施設(コロニー)の中で非人間的な扱いを受けている多くの人権侵害が行われていることを知り、この状況を改善しようという運動からスタートしました。どのような障害があろうと一般の市民と同等の生活と権利が保証されなければならないという考え方をデンマークのバンク・ミケルセンにより初めて提唱され、デンマークの法律として1959年に成立させました。
これが福祉の考え方の基本原点になるのですが、しかしながら、このように考えられるようになるまでには多くの歴史的な変遷があり、日本でも従来は「福祉」といえば「収容保護」が当然と考えられていました。
1993年にノーマライゼーションの思想に基づき、「障害者基本法」や、1995年に策定された「障害者プランノーマライゼーション7ヵ年戦略」により障害のある人々が社会構成員として地域で共に生活を送れるように、住まいや活動の場の保障や安全な暮らしの確保と自由な社会参加を可能にしようというバリアフリーの促進なども踏まえながら、2003年4月より支援費制度が導入されました。
またこのような考え方は障害者福祉に限定されること無く、今では広範囲の福祉の理念として発展しています。
最近では「ノーマライゼーション」の意味概念をそのまま移し替えることのできる新語として,「等生化」、いわゆる「等しく生きる社会の実現」のような言い換えも,分かりやすく説明されるようになってきました。
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